「子どもにプログラミングなんて、親の私が教えられるの?」——そんな不安を抱えていませんか?2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されたとはいえ、「自分はITに詳しくないし…」と一歩踏み出せない親御さんは少なくありません。
けれど、実は子どもがプログラミングに前向きになれるかどうかは、“親の関わり方”が大きく影響しているのです。親がすべてを教える必要はありません。むしろ、ちょっとした声かけや学びの環境づくりが、子どもの意欲と自信を育てるカギになります。
この記事では、「子どもにプログラミングを教える親の心得と実践法」をテーマに、初心者の親でもすぐに取り入れられる工夫や考え方を、具体例とともにわかりやすくご紹介します。子どもの可能性を広げる第一歩、一緒に踏み出してみませんか?
子どもにプログラミングを教える親の基本姿勢とは?

子どもが小学校低学年からプログラミングに触れる機会が増えていますが、いざ「家庭で教えてみよう!」と思っても、何から始めればよいのか戸惑うことがあるかもしれません。大切なのは、まず親が「子供の好奇心」をしっかりと尊重し、その芽を伸ばすための柔軟な姿勢を持つことです。
子供の興味を引き出すには?
子供に新しい学習機会を与える際、最初に意識したいのは「楽しく始められるかどうか」です。お勉強として机に向かわせるよりも、身近にある素材を活用して「面白そう!」と思わせる工夫が鍵になります。
ゲームやアニメが学習の入口になる
- 身近な遊びを通じて学べる
ゲームやアニメは、子供が普段から親しんでいるものです。例えばゲームの仕組みを「どうやって動いてるんだろう?」と考えさせることが、プログラミングを意識するきっかけになります。 - モチベーションを高めやすい
「好きなキャラクターが動くなら、自分で作ってみたい」という気持ちは、子供のワクワクを刺激しやすいです。視覚的な要素やストーリーに助けられ、学びが苦になりにくいという利点があります。
「やらされ感」ではなく「やりたい気持ち」を育てる
- 親の指示ではなく、子供の想いを聞く
「プログラミングをやりなさい」ではなく、「どんなものが作れたら嬉しい?」と問いかけると、自然に子供のやる気が引き出せます。 - 自由な発想を受け止める
「こんなゲームを作りたい」「ロボットを動かしたい」といった子供のイメージを尊重しましょう。そこに技術的な課題があっても、まずは「面白そうだね!」と受け止めてあげると、自発的に取り組む気持ちが育ちます。
プログラミング的思考を育てる日常の過ごし方
プログラミングと聞くと「コードを書く」イメージが強いかもしれませんが、土台となるのは論理的な思考力と問題解決力です。家庭の日常会話でも、ちょっとした問いかけ次第でプログラミング的思考を伸ばせます。
親が日常会話でできる「考えさせる問いかけ」
- 「もし○○したらどうなる?」と選択肢を増やす
「もし雨が降ったら、どうする?」といった問いかけは、条件分岐(if-then)の考え方につながります。 - 「どうすれば○○できると思う?」と道筋を考えさせる
「どうすれば車が渋滞しないようにできるだろう?」など、具体的な問題を子供の身近なところで想像させるだけで、思考力を刺激できます。 - 「それって、本当に○○かな?」と疑問を投げかける
子供の「当たり前」をあえて揺さぶる問いかけをすることで、思考の幅を広げるきっかけを与えられます。
論理的思考を育むお手伝いの仕方
- 手順を整理させる
「まず○○してから△△して、その次に□□するんだね?」と手順を言葉にして確認させるだけでも、手続き思考(プロセス)への理解が深まります。 - 段階的に組み立てる体験
レゴブロックや積み木などを利用して、「どの順番で積むと安定するか?」と考えさせるのも効果的です。物理的なモデルがあると、手順や条件を整理しやすくなります。 - やり方を押し付けない
子供が自分で考えた手順が少々回り道でも、すぐに大人の方法を教えず、自力で試行錯誤する時間を持たせましょう。
親がプログラミングを教えるときのステップ

子どもが興味を示したら、次は実際に家庭でプログラミングに触れてみる段階です。「どんな教材を使う?」「何から始めればいい?」と迷うかもしれません。まずは「親が積極的に関わる姿勢」が重要となります。
親子で学ぶことのメリット
いきなりプロ並みの知識をつける必要はありません。親子で試行錯誤するプロセスこそ、プログラミング学習の大きな魅力になります。
親の姿勢が子どものモチベーションに直結する
- 子どもは親の姿をよく見ている
親が「面白そう」と思っていると、子供はそれを感じ取って「もっと知りたい」という気持ちになりやすいです。 - 親自身も好奇心をもって取り組む
初心者でも「これ、どうやって動いてるんだろう?」と興味を示す姿を子供に見せると、親子で楽しむ雰囲気が生まれます。
一緒に取り組むことで親子の絆も深まる
- 共通の話題が増える
「今日はどんなプログラムを書いたの?」という会話が増えるだけでなく、失敗したときの相談や解決策の模索などを共有できるので、自然と親子のコミュニケーションが豊かになります。 - 達成感を共有できる
「できた!」という感動を親子で味わうのは、学びの楽しさを倍増させる要因にもなります。
親が初心者でも心配無用!プログラミングを教える方法
プログラミングは専門用語が多く、親も苦手意識を持ちやすいかもしれません。しかし初心者だからこそ、子どもと一緒に学ぶスタンスで取り組むのがポイントです。
親も一緒に「わからない」を楽しむ姿勢
- わからないことは一緒に調べる
「わからない」と言うと子どもに申し訳ない…という気持ちを捨てて、「一緒に調べてみよう!」と声をかければ、親子で知的好奇心を共有できます。 - 恥ずかしがらずに学ぶ
親が率先して「この英語の意味って何だろう?」と調べる姿を見せるだけで、子どもは「知らなくても学べばいいんだ」と前向きに捉えられます。
子どもの成功体験をサポートする工夫
- 小さな成果をこまめに褒める
たとえ画面にキャラクターを一歩動かせただけでも、「おお、動いたね!」と盛り上げると子どもの自信につながります。 - 親が手助けしすぎない
少し困っているからといって、親がすぐに答えを与えると子どもの考える力を奪いかねません。温かく見守り、「どうしたら動くと思う?」と促すようにしましょう。
子どもにおすすめのプログラミング教材・アプリ
子ども向けプログラミング教材は、年々バリエーションが増えています。ここでは、特に小学生が親しみやすいビジュアルプログラミングやアプリを中心に紹介します。
ビジュアルプログラミングで楽しく学ぶ
文字を打ち込むだけがプログラミングではありません。ブロックをつなぎ合わせる方式なら、子どもでもスムーズに学べるのが特徴です。
Scratch・Viscuit・code.orgなどの使い方と選び方
ツール名 | 特徴 | おすすめ年齢層 |
---|---|---|
Scratch | ブロックを組み合わせてキャラクターを動かす。コミュニティも活発 | 小学校中学年~ |
Viscuit | イラストを描いて簡単に動かせる。低学年から直感的に操作可能 | 小学校低学年~ |
code.org | 有名企業が支援する学習サイト。段階的レッスンが充実 | 小学校中学年~ |
- Scratch
マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発。世界中の作品が公開されており、他の子どもが作ったゲームやアニメを参考に学べます。 - Viscuit
絵を描いて動きを設定するだけなので、プログラムを意識しなくても楽しめるのが魅力です。 - code.org
ステップバイステップのチュートリアルがあり、学習の進捗管理が簡単なのがメリットです。
ゲーム感覚で学べる無料教材の紹介
- Hour of Code(code.org内)
ブロックを使ってキャラクターをゴールへ導くステージなどが人気。1回1時間ほどで区切られているので、短時間で達成感を得やすいです。 - Scratchコミュニティ
自分で作ったゲームやアニメを公開すると、世界中のユーザーと交流できます。無料で利用可能なのもうれしいポイントです。
アプリで学ぶ!手軽に始める家庭学習
パソコンがなくてもタブレットやスマートフォンを活用すれば、気軽にプログラミング学習が始められます。
iPadやタブレットでできるおすすめアプリ
- Swift Playgrounds(iPad)
Appleが提供する無料アプリ。キャラクターを動かしながらプログラミングの基礎を学べます。英語表記ですが、わかりやすいチュートリアルが搭載されています。 - ScratchJr(タブレット対応)
低学年でも操作しやすいブロック型プログラミング。文字をほとんど使わないため、読み書きがまだ苦手な子どもにもやさしい設計です。 - Lightbot
パズルを解く感覚で論理的思考を養えるアプリ。ステージをクリアしていく楽しみがあります。
無料・有料の違いと選び方のポイント
- 無料アプリ
最初に試してみるハードルが低く、気軽にダウンロードして子供の反応を見られます。ただし、機能が限定されている場合や広告が入ることもあるので注意が必要です。 - 有料アプリ
広告が少なく、サポートやコンテンツが充実していることが多いです。「課金が必要な部分はどこか?」を事前にチェックし、料金プランを理解したうえで導入を検討すると良いでしょう。
継続して学ぶための工夫と注意点
プログラミングは一度触れただけで劇的に変わるものではなく、継続していく中で習得や理解が深まります。続けるためのヒントと、注意したいポイントを押さえておきましょう。
スモールステップとフィードバックで自信を育てる
子どもにとって、いきなり大規模なプログラムに取り組むのはハードルが高すぎます。細かい区切りを設定して、都度フィードバックを与えると学習意欲が維持しやすいです。
成功体験を重ねる仕組みづくり
- 小さな目標を設定する
「キャラクターを動かす」「音を鳴らす」といったシンプルな目標を段階的に達成していくことで、子供は「もっとやってみたい」と思うようになります。 - リワードを用意する
例えば「課題をクリアしたら一緒にアイスを食べよう」という形で、学習以外の楽しみもセットにするとモチベーションが維持しやすいです。
失敗も成長に変える親の声かけ
- 結果だけでなくプロセスを評価する
「今回は思うように動かなかったね。でも考え方や試した手順はいいアイデアだったんじゃない?」とプロセスを褒めれば、自分で工夫する姿勢が育ちます。 - 前向きな言葉がけを心がける
「何がダメだったんだろう?」というネガティブな方向だけでなく、「次はどんなやり方を試したい?」と未来に目を向けた会話を大切にしましょう。
親の関わりすぎに注意!自立心を尊重する姿勢
子どもの学習をサポートしているうちに、親が深く介入しすぎる場合があります。せっかくの学習意欲を守るためにも、適度な距離感を保つことが大切です。
指示よりも質問、答えよりも考える時間を大切に
- 「どう動かしたい?」と問いかける
親が「こうやりなさい」と指示するのではなく、子どもに意見を聞くと自然に考え始めます。 - すぐに答えを与えない
子どもが考えている途中で口を挟むと、思考を断ち切ってしまいがちです。少しもどかしくても、子どもが自力で答えを見つける時間を作りましょう。
子どもが主役の学びにするサポートのしかた
- 子どもの言葉に耳を傾ける
「今こういうことをしたいんだ」「ここがわからないんだ」という言葉を引き出し、まずは聞いて受け止めるようにします。 - 苦手な部分は一緒に作戦を考える
わからない所を具体的に確認し、ヒントをあげることはサポートの要です。ただし、最終的に行動するのは子ども自身であることを忘れないようにしましょう。
よくある悩みとその対処法
ここでは、よく保護者から聞かれる悩みを取り上げてみます。子どもが挫折しがちなポイントをあらかじめ知っておくだけでも、対処はしやすくなります。
子どもが飽きてしまったときの工夫
プログラミングは単調に感じられることもあります。飽きてしまったときは、学習スタイルを柔軟に変えるのがポイントです。
学習の「目的」を明確にしてあげる
- 「これを作りたい」を具体化
子供が好きなテーマやモチーフを具体的に決めれば、やる気を取り戻しやすくなります。 - 将来的なイメージを示す
「こんな作品ができるようになったら楽しそうだね」と一緒に想像するだけでも、ゴールの見通しが立ちやすくなります。
興味のあるジャンルに切り替える柔軟性
- ゲーム系からアニメ系へ移行
ゲームづくりに飽きたら、アニメーションに挑戦するなど、同じツールでも違う切り口で取り組むと目新しさが生まれます。 - ロボットや電子工作との組み合わせ
タブレット上のプログラムだけでなく、実際に動くモーターやLEDを組み合わせた教材に切り替えると、新鮮な刺激になります。
親が教えられなくて不安なとき
プログラミングの専門知識がない親も少なくありません。ただし、「全部教えなければいけない」と思い込む必要はありません。
教えようとしなくて大丈夫、伴走者になろう
- 「先生」より「サポーター」という意識
「何ができたかな?」と一緒に画面を覗き込み、子どもがわかった部分・困っている部分を整理してあげるだけでも大きな助けになります。 - 子どもと同じ目線で学ぶ
失敗したときも「一緒に原因を探ろう」という姿勢で臨めば、専門的なスキルがなくても学習をサポートできます。
オンライン教材やサポートコミュニティの活用法
- 動画解説やQ&Aフォーラムの利用
無料・有料問わず、動画サイトやコミュニティフォーラムに質問できる仕組みを活用すれば、わからないところをプロや他のユーザーに聞くことができます。 - プログラミングスクールの体験コース
オンラインスクールの体験コースだけ参加してみるのもひとつの方法。プロから直接教わる機会があると、親子ともに安心感が増します。
まとめ|家庭でのプログラミング教育の可能性
家庭でプログラミングを学ぶメリットは、何より「子どもの興味を起点にして、自由度高く学べること」にあります。親が寄り添いながらも子どもの自主性を大切にすれば、さまざまな可能性が広がります。
子どもがプログラミングを通じて、自分のアイデアをかたちにする喜びを知ると、創造的な学び方が身につきやすいです。
子どもが自信を持って創造する力を伸ばすための環境とは
- 自由に試せるツールや教材の準備
低コストで挑戦できる環境を用意することで、「やりたい!」と思ったタイミングを逃さずに学べます。 - 親子で安心して話し合える場
「失敗しても大丈夫」という安心感があれば、子どもは挑戦を恐れずに新しいアイデアを形にしようとします。
プログラミング学習でありがちな問題は、親の関与が過度になってしまったり、子どものやる気を削ぐ指導をしてしまったりすることです。
親の過度な干渉や誤ったサポートを防ぐ工夫
- 「自分でやってみる」時間をしっかり確保
子どもが試行錯誤する余地を残し、常に親が先回りしないよう注意しましょう。 - ストレスを溜めすぎないペース配分
子どもが「もう飽きちゃった…」と思う前に、休憩や別のアクティビティを挟むなど、適度な気分転換を取り入れることが大切です。